カランと鳴った水筒
健康診断に行ってきた。
いつも難関は胃カメラである。細いとはいえあのチューブを飲み込むことは何度やっても慣れない。
今日も胃カメラの不安と闘いながら廊下の椅子に座って順番を待っていると、
隣に座っていた女性がカバンから水筒を出しておもむろに飲み始めた。
”ああ水分補給をされているのだな”、と思っていたのですが、何か違和感が。
水筒を傾けたとたん”カラン!”と音がするではありませんか。どうやら水筒には氷が入っているようです。
次第に気温が上がってくると、TVやラジオのメディアは
「こまめに水分を補給してください」と盛んに報道します。
熱中症予防の為である。
しかし「冷たいものを」とか、「たくさん」とか、「甘い物を」なんて言っていません。
あくまで「水分を!」と言っているだけです。
先の女性は、水分補給の為に水筒の中の何かを飲んでいたのかどうなのか知る由もありません。
もしかしたら大好きなアイスコーヒーだったのかもしれません。
私が勝手に「水分補給の為」と思っただけかもしれません。
日々の漢方相談で、この水分補給の仕方を間違えて実践している方が少なからずおられます。
「こまめな水分補給を」と言われているにも関わらず、
「冷たい」ものを、「一度にがぶがぶ」と、飲み
”めまい、食欲不振、夜間排尿、浮腫み、動悸”などの症状を訴えるのです。
熱中症予防のための水分補給は大切です。
水分の質、量、温度、タイミングは個人差があります。
多少の試行錯誤は必要ですが、自分にとっての最適な補給法を見つけることも大切です。
都の理の女性のカランと鳴った水筒には何が入っていたのかな?今になって気になって仕方ありません。